以前、バイクでフードデリバリー稼働するなら新車を買うべきという記事を投稿させていただきました。
たしかに、新車で購入すれば早々にトラブルに遭うというリスクはかなり減りますが、走行距離を重ねていけばそれなりにいろいろなことが起こったりします。
長く付き合うために高いお金を出して商売道具を購入したわけですから、絶対に長持ちさせたいですよね。
そのためのメンテナンスとして最初に挙げられるのがオイル交換だと思います。
ただ、バイクを購入したもののオイル交換についてよくわからない場合、以下のような疑問が湧いてくることでしょう。
- どんなオイルを入れればいいの?
- 安いオイルでも大丈夫?
- オイル交換って自分でできるの?
僕のフーデリ稼働バイクはヤマハのアクシスZで、走行距離はまもなく8万キロを迎えようとしています。
バイクへのケアを必要なタイミングで行ってきた結果、ここまで長持ちさせることができました。
まずは、きっちりとしたオイル管理をすることにより高額修理となるエンジン故障のリスクを減らすことが重要です。
この記事では上記の疑問を解決しつつ、バイクを長く維持するためのオイル交換のポイントについてご紹介していきたいと思います。
オイルはメーカー純正品を入れるべし
行きつけのバイク屋さんでオイル交換をお願いしている場合には、メーカー純正オイルをお願いするのが良いでしょう。
僕の場合、ヤマハが販売しているヤマルーブのスクーター用エンジンオイルを使っています。
バイクを購入して数ヶ月は街のバイク屋さんで安くオイル交換してもらっていましたが、バルブクリアランス調整が必要になったことをきっかけに、オイルの銘柄を見直すようになりました。
このオイルを自分で入れるようになってからは、エンジンに関してはトラブルなく走り続けることができています。
もちろんヤマハ以外のバイクにも使用できるので、取り扱いのあるお店であればオイル交換時に依頼してみるのも良いと思います。
オイル交換料金が安いお店には理由がある
原付二種のスクーターであれば、オイル量800cc程度で1,000円程度でやってくれる、一見良心的に見えるガソリンスタンド等もありますが、正直オススメはしないです。理由は以下の通り。
- そもそも、使用しているオイルが自動車用の可能性がある
-
車用でも問題ないという意見もネット上では見られますが、はたしてそれはフーデリ用バイクにも通用するでしょうか?
毎日100キロ前後を走る働くバイクに入れても無事に済むのかは正直疑問ですし、なにより不安です。
- メーカー純正品を取り扱っていない場合がある
-
先に述べた通り、メーカー純正品のバイク用オイルではなく、他メーカーの安価なオイルを使っている可能性があります。
その場合、メーカー純正オイルを希望しても在庫していないため対応してもらえないでしょう。
シビアコンディションはオイルの品質が重要
シビアコンディションとは、バイクにとって過酷な使われ方をしている状況をいいます。フードデリバリーで使われているバイクがまさにこれに当てはまりますね。
エンジンオイルの役割としては以下の通りとなります。
- 潤滑・・・エンジン内部の摺動部の摩擦を減らす
- 冷却・・・エンジンを冷やす
- 密閉・・・シリンダーとピストンの間などの密閉性を保つ
- 洗浄・・・エンジン内部に発生するスラッジなどを洗う作用
- 防錆・・・エンジン内部の表面にサビが発生しないよう膜をつくる
安価なエンジンオイルと、メーカー純正オイル。どちらにこれらの役割を任せたいかと考えたら、誰もがメーカー純正オイルを選びますよね。
2,000km以内に交換。ただし、オイルを食う場合は都度継ぎ足し
アクシスZの場合、取扱説明書では初回は1000km走行時、以降3,000キロごとに行うとなっていました。
ただ、個人的には3000kmを目安にするのはフーデリ稼働用のバイクとしてはロングスパンだと思います。
僕の場合は、2000kmまでに定期的にオイル量をチェックしつつ減っていたら継ぎ足し、2000kmを超える手前でオイル交換するようにしています。このサイクルであれば、万が一エンジンオイルの減りが早くなっても最悪なケースであるエンジンブローが回避できると考えます。
エンジンオイルがガソリンとともに燃焼し、オイル量が徐々に減ってしまう現象です。
それを把握するためには、定期的にオイルレベルゲージでオイルの減り具合をチェックする必要があります。
アクシスZでは顕著な症状らしいですが、僕の場合は2000kmまでに100cc位はオイルを継ぎ足している印象です。
重度なオイル食いに気づかないでいると、最悪の場合エンジンの焼付きが発生してしまうので注意が必要です。
オイル交換を自分でするには
フーデリ稼働をしていると、2000キロなんてあっという間に走ってしまいます。僕の場合はだいたい一ヶ月くらいでオイル交換時期となります。
自分で整備をされない方はバイク屋さんにお願いするのが安心ですが、フーデリ専業で頻繁にオイル交換をするようであれば、DIYでできるようになれればコストを抑えられるでしょう。
ただし、自分でオイル交換をするには以下のことが必須となります。
- 必要な工具と道具を揃える
-
最低限以下の工具・道具が必要
- ドレンボルトを緩めるためのメガネレンチ
- ドレンボルトを締めるためのトルクレンチ
- オイル受け
-
アクシスZのドレンボルトは12mmです。
アクシスZのドレンボルトの締付トルクは20N・mです。
適正なトルクで締付けしないと、オイル漏れやネジ山破損(莫大な修理費用がかかります)につながりますので、必ずトルクレンチを使うようにしましょう。
古いエンジンオイル(廃油)は、吸収できる素材に染み込ませて可燃ごみに出すのが個人的には一番楽です。
オイル缶に集めてガソリンスタンドに引き取ってもらうという方法もありますが、足を運ぶ手間とコストがかかるのがネックです。
- 廃オイルの処理を適切におこなう
-
先に述べた通り、オイルの処理方法は以下の二通り。
- ウエスなどに染み込ませてゴミの日に出す(各自治体のルールを要確認)
- オイルを保管できる容器に溜めて、ガソリンスタンド等に処理を依頼する
- オイル交換をおこなうための手順の把握
-
作業手順がわからないとオイル交換はできません。
- サービスマニュアルを読む
- ネットで情報収集する
上記をすべてできればご自身でできるでしょう。
DIYでやるからには、すべて自己責任となりますので、その点においては注意が必要です。
車種によって作業内容が変わってきますので、すべて自身で調べることが前提となります。
僕が乗っているアクシスZについては、今後の記事でご紹介できたらと思っています。
バイク屋さん任せであってもオイル量は自分で定期的にチェック
お店でオイル交換をしてもらっていたとしても、自分で定期的にオイル量をチェックすることは大切です。
オイルゲージの見方が分からない場合は、取扱説明書または行きつけのバイク屋さんに聞いてみると教えてくれるはずです。
- オイルの量が基準より減っていないか
- オイルが汚れて真っ黒になっていないか
オイルの状態に関しては直接見てみないとわからないことから、オイルゲージを使用した目視チェックはとても重要な点検となります。整備に詳しくない人でも、これができるだけでバイク点検のレベルがワンランクアップします。
また、チェックした結果を踏まえ、次に何をすべきかを自分なりに判断できるようになることが、バイクを長持ちさせるコツでもあります。
わからないことや不安に思ったことはプロに判断を委ねるようにしましょう。