バイクの基本的なメンテナンスとしてオイル交換が一般的に挙げられると思いますが、DIY整備としても比較的手を出しやすい部類に入ると思います。
しかし、アクシスZのようなスクーターのスパークプラグの交換に関していえば、外装を外したりする手間が発生するため及び腰になっている方も多いのではないでしょうか。
アクシスZのプラグ交換に挑戦してみたいと考えている方は、この記事を読んでいただければ、必要な工具や手順を把握していただけると思います。
なお今回の記事の背景には、リアサスペンション交換時に作業の都合上フロントカバーを外したこともあり、そのついでにスパークプラグの交換を実施したという事情がありました。
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プラグは一定の距離を目安に交換するほうが楽
サービスマニュアルには『プラグギャップ0.6-0.7mm』と記載してあるため、プラグを外して良否判定しても良いとは思うのですが、なにしろプラグを取り外すまでにかなりの労力がかかるのです。
また、フーデリ稼働で使用するバイクであるため、たかが数百円のプラグの交換を惜しむことにより、将来の稼働時間をプラグ脱着の時間に再度充てるのは二度手間となりますし合理的ではないでしょう。
私が目安にしているスパークプラグの交換目安は、おおよそ1万5千km前後としています。
その程度走行したプラグの状態を見ると、大抵プラグギャップも拡がって摩耗していることが確認できます。
準備する工具
私のアクシスZの場合、スパークプラグキャップを手で外すのはかなり大変です。その理由は、手が入るスペースが狭いうえに、プラグキャップとプラグが強く噛み合っているためです。
このスパークプラグキャッププライヤーがあればプラグキャップを楽に外すことができますし、先端が柔らかい素材でコーティングされているので、プラグキャップを傷めにくいです。
なお、ウォーターポンププライヤーなどを代用工具として使用してしまうと、プラグキャップを傷めてしまうのでおすすめしません。
あくまで用途としてはプラグキャップを取り外すための特殊工具ですが、私はアクシスZのプラグキャップを取り付ける際にもこれを使います。
この工具がなければ相当苦戦を強いられる可能性が高いので、お持ちでない方にはぜひ揃えることをおすすめしたい工具です。
トネのラチェットハンドルはプラグの取り外しのときに使用。
KTCのプラグレンチと組み合わせることにより、プラグにアクセスすることができるようになります。
なお、通常のビットソケットではプラグを外すことはできないので、専用品であるプラグレンチを用意する必要があります。
DIYでプラグを取り付ける際にはトルクレンチを使用することをおすすめします。
なぜならば、ラチェットハンドルでプラグを締め付けるときに、強い力で締めすぎるとプラグホールのネジ山が潰れてしまったりするおそれがあるからです。
多額の修理費用を要することになってしまうリスクを減らすためにも、トルクレンチは必需品といっても良いでしょう。
ちなみに、私が使っているトルクレンチは画像にあるように東日のMTQL40Nという型番で、40N・mまで締結できるタイプのものです。
トルクレンチをまだ持っていない方は最初にこれを用意しておくことにより、エンジンオイルやギヤオイルのドレンボルトの締結等に役立てることができます。
なお、40N・m以上の締め付けトルクが必要となるタイヤのホイールナットなどについては、エマーソンの40~200N・m対応の比較的安価なトルクレンチを私は使っています。
プラグ交換の手順
リアサスペンション交換の記事でも触れましたが、まずはフットレストボードとシートの間にあるフロントカバーを外します。
ネジ4本を外したあと、内装剥がしの樹脂製のヘラなどを使い足元部分をこじってフロントカバーを取り外します。
コツとしては、足元部分の前を浮かせることができたらスライドさせるようにカバーを動かしつつ、シートを開閉し干渉を避けながら外します。
内装剥がしはこちらを使用。
樹脂製のヘラがふんだんに入っているので、スクーターのカウル外し以外にも、車の内張り剥がしなどにも使えます。
特に金属の内張り剥がしは秀逸で、DIYの様々な場面で役に立つでしょう。これが同梱されているというだけでも購入する価値があります。
スパークプラグキャッププライヤーを使い、プラグキャップを掴みながらグリグリと引き抜きます。
前述の通り、これを手でやろうとした場合は相当骨が折れる作業となるのでおすすめできません。
プラグキャップが外れた状態
プラグレンチを取付けたラチェットハンドルでプラグを外します。
プラグの新旧比較。右側の取り外したプラグのほうがプラグギャップが広いことが見て取れますし、カーボン汚れの付着具合もなかなかのものです。
サービスマニュアルで指定されているのが、このスパークプラグです。
プラグをプラグレンチにはめた状態でプラグホールに差し込み、止まるところまで手で回す。
手で回し続けて止まった状態。ここからプラグレンチを外さずに、トルクレンチのドライブ角(四角い部分)を差し込むと作業がしやすいです。
13N・m(1.3kgf・m)
プラグキャップを取り付けます。プラグキャップは奥まで挿入する必要があるので、取り外しのときと同様にスパークプラグキャッププライヤーを使って押し込むようにすると作業しやすいです。
スパークプラグキャップを取り付けたら、フロントカバーを取り付ける前にエンジンが問題なくかかるかを確認しましょう
フロントカバーを取り付ける前に始動確認を済ませておけば、余計な工数を生じさせるリスクを減らすことができます。(プラグキャップの付け忘れや始動不良など)
取り外しと逆の手順で取り付けます。
取り外したネジ4本を忘れずに締め付けましょう。
アクシスZのプラグ交換まとめ
「プラグを外して消耗具合を確認するのであれば、いっそのこと交換してしまえ」の精神で備えていたほうが結果的に整備にかかるコストを削減できるということが、工数を見てもおわかりいただけたのではないでしょうか。
新品プラグの値段は、過去に購入した相場を見るとおおよそ300円程度で買えるものだと思います。
昨今の価格高騰の影響で、多少の価格上昇があるかもしれませんが、購入を惜しむような価格帯の部品ではないので定期的な交換をおすすめします。
この記事が、アクシスZ乗りの方やフーデリ配達員の方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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